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按摩・マッサージ

胸郭の動きと肋間筋の圧迫

胸郭の動きは、いわゆるポンプの柄運動とバケツの取っ手運動によってなされています。

ポンプの柄運動というのは、身体を側面から見たときに、吸気の際に肋骨前方が前上方に上がる動作のことを示します。ちょうどポンプの柄を動かすような動作のため、このように呼ばれます。

バケツの取っ手運動というのは、身体を前部から見たときに、吸気の際に肋骨外側骨幹部が上方に挙がる動作のことを示します。ちょうどバケツの取っ手を持ち上げる動きに似ているため、このように見られます。

胸郭上位ではポンプの柄運動が強く見られ、胸郭下位ではバケツの取っ手運動が強く見られます。胸郭の中間位ではその両方の運動が複合します。

さて、これらの運動の際、吸気の時は外肋間筋が強く働き、呼気の時は内肋間筋が強く働きます。

ポンプの柄運動、バケツの取っ手運動を手掌で検査しているときに、どこかの肋間の動きが悪いとします。吸気の時に肋間が広がらないとき、外肋間筋の緊張があります。呼気の時に肋間の狭まりが悪いときは、内肋間筋の緊張があります。

吸気の際に問題のある肋間に軽く指頭で圧を加えると、緊張と共に圧痛を見ます。これは外肋間筋の緊張です。そのまま軽く圧を加え続けると、リリースし圧痛が軽減します。

呼気の際に問題のある肋間にやや強めに圧を加えると(やや強い圧を加えるのは内肋間筋が外肋間筋よりも深部にあるからです。)、緊張と共に圧痛を見ます。これは内肋間筋の緊張です。そのままやや強い圧を加え続けると、リリースし圧痛が軽減します。

リリースの後に、胸郭の動きを確かめます。動きが治療前よりもスムーズに広がり、スムーズに狭まるようになっていれば、治療は完成です。

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