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東洋医学

虚熱

東洋医学では、虚熱と実熱がありますね。

虚熱とは、津液、血が不足したときに出る熱のことです。

本来熱が出るはずはないのに、身体の水分(血も水分を含みます)が不足したために出る熱が虚熱です。

この虚熱の場合は、無理やり熱を取ろうとしてはいけません。

鍼灸師では常識ですが、医師はよく間違えます。

微熱の時が多いのでまだいいのですが、時に38度ほど出ることがあります。このときに解熱剤を使うとかえって長引きます。

治療は、水の流れをよくすること。多くは、腎虚、肝虚、脾虚、あるいはそれらの組み合わせです。それに、水分を少しずつ取らせること。

水分を少しずつというのがぽんとですね。水の代謝吸収が弱っていますから、勢いよく取らせてもダメで、少しずつ取るというのがコツです。特に脾虚の場合の熱はそうです。

もっと言うと、経脈のみの虚熱と蔵府にまで及んだ虚熱があります。

経脈のみの虚熱は手足の五行穴だけの補法を行うだけでいいんですが、蔵府の虚熱になると、背兪穴、募穴が必要となります。

もちろん蔵府の虚熱と言っても、臓器に熱があるという意味ではありません。

東洋医学で言う蔵府とは、実際にある臓器のことを完全に意味しているのではなく、身体機能を分類して蔵府になぞらえたものであるという事を忘れてはなりません。

ですから蔵府の虚熱というと、水や血不足で身体機能のいずれか、つまり蔵府にかえって機能過亢進が起きた状態といってもいいでしょう。

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