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身体

全身はつながっている

治療を行う際に、ついつい悪い部分のみに意識を持っていきがちです。

特に鍼灸や按摩やマッサージをする者は、そのような傾向があるように思います。

たとえば、どこかが痛いとします。すると、その痛い部分を調べます。その痛い部分のみを見て、痛みの原因を探ろうとします。

或いは、痛い部分に原因が見つからなくても、そこに鍼を刺したり、押さえてみたりしようとします。

それはそれで間違いではないでしょう。

でも、はっきり言ってそれだけではきちんと治りません。

今日の関東セミナーでもその一端を見せましたが、どこか1カ所に悪いところがあったとしても、そこをさわれば治るというのではなく、離れた部分に治療を施して治すという事が可能です。

いえ、むしろその場合は、その離れた部分にこそ原因があり、その原因に対処するからこそ治るのです。

今日のセミナーで見せた例です。

一つ目。

右の胸肋関節の一つを外傷して亜脱臼したとします。その場合、靱帯や関節包が緩くなります。すると痛めた胸肋関節だけではなく、胸椎や、腰椎、さらには仙腸関節といった離れた部分にも影響が波及します。

その結果、胸肋関節とは違う部分に、痛みが出ることもあります。

その痛みに対処してもそれは対症的です。原因は、痛めた胸肋関節にあるからです。

二つ目。

立位で上半身が後ろに反りすぎる人がいます。正常な縦のラインよりも肩関節が後ろにきています。

このような姿勢の場合、実は膝に影響が出ます。膝をわずかに屈曲位にしないとバランスを保てないからです。

この人のケースでは、膝窩筋膜に圧を加え、その緊張を取ってみました。数十秒です。

その後立位にさせると、上半身の反り方が少なくなり、正常に近くなりました。

治療を行う際は、全身の解剖学的な構造を考えるべきです。

解剖学は部分の知識ではありません。

身体の構造を考えるための礎なのです。

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