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東洋医学

前腕の長さ(骨度)

前腕の長さ(鍼灸では骨度といいます)について、我が国では多くの書で「1尺」とされてきました。

なぜ1尺なのか。

…実は、根拠はまるでありません。

この骨度で経穴のおおよその位置が決まるのですから、根拠のない寸法で表すととんでもないことになります。

前腕の経穴の位置がすべて狂ってくるからです。

古典ー霊枢骨度第14では、前腕の長さは1尺2寸5分となっています。

これは世界共通の長さです。

5分はほとんど取りにくいので、1尺2寸でかまわないでしょうが、それにしても1尺はどう考えてもおかしい。

たとえば、門(げきもん)という経穴は前腕前側、手関節から5寸のところになります。

これまでの我が国の根拠のない1尺説では、前腕の中央になります。ところが実際にはそれよりも手関節よりに取るのです。

実際門はこの方がより効果があります。

このたび、国際経穴委員会で、前腕の長さはめでたく1尺2寸になったようです。

国際的に経穴の位置を決めるというのも、異説がある経穴もある現実から逃避しているようでどうかと思うんですが、それはさておき、我が国の「前腕1尺」説というとんでもない説がなくなるのはけっこうなことではないでしょうか。

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