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治療

鍼で胃熱を取る

胃熱というのは東洋医学独特の概念です。

辛いものや脂っこいものを取りすぎて胃内に熱がこもった場合、或いは脾虚などにより胃の津液が少なくなって熱がこもった場合があります。前者は実証であり、後者は虚証です。

実証の場合は瀉法を、虚証の場合は補法を中心に行います。

実証の場合、ミゾオチと臍の中央にある中かん(月+完)、すねの筋の上方にある足三里、背部の脾兪、胃兪に瀉法を行います。

僕の場合は刺鍼しひびきを得れば、左回りを強く交互に回旋を加え、しばらくその手技を行って反応が出れば(どういう反応かといえば、言葉では表現しにくいんですが、熱が逃げるような感じ、邪気が抜けるような感じです。)、ゆっくりと鍼を抜きます。鍼孔は閉じません。

虚証の場合は、足三里、脾兪、胃兪、足の親指の付け根の太白、内踝の後ろの太谿に補法を行います。中かん、その両側の梁門には軽く瀉法を行い熱を逃がします。

補法は僕の場合、軽く鍼を刺し、右回りを強く交互に鍼を回旋させ、ひびきを得れば素早く鍼を抜き鍼孔を閉じます。

胃のもたれ感や胸焼けが強ければ、上かん(月+完)に下向きに斜刺し瀉法を行います。その上の巨闕(こけつ)が効果をもたらすこともあります。

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