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東洋医学

東洋医学から見た「うつ」2

前回は、東洋医学でいう肺が弱くなると肺の持つ憂という感情が異常を来し、うつが生じやすくなるということについて書きました。

ところがうつについては、もう一種類あります。

腎の持つ感情である恐が異常になった場合です。

恐とはただ怖いという事ではなく、びくびくと恐れることをいいます。熟語では恐怖といいますが、恐と怖では意味が違います。恐は何か出てくるんではないかとびくびくする、心の中が空虚な感じのおそれ、怖は、きゃーと怖がるおそれをいいます。

お化け屋敷に入ってお化けが出てくる前が恐で、出てきた直後が怖ですね。

腎の変調からこのびくびくするおそれが出ることがあるんです。

原因にはいろいろありますが、鬱の症状としての恐の場合、脾が強くなりすぎたためのことがあります。脾は、東洋医学でいう五行論でいうと、腎を克する(弱くさせる)位置にあるからです。

治療は、太谿(足の内果の後方、動脈拍動のある部位)を補い、中かん(かんは月+完、みぞおちと臍の中央)や足三里(膝の少し下、脛骨粗面という膝下の脛骨の出っ張り下縁と膝の外下の腓骨頭を結んだ中央の筋の陥凹部)に対して瀉法を行います。

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