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按摩・マッサージ師のための治療法講座(11)

今回は更年期障害。頭重、のぼせ感、いらいら、月経不調、嘔気、胸脇苦満などが現れる。病症は、人により様々だが、これらのようなものが中心となる。
東洋医学的に言えば、肝気鬱滞、肝陽上亢であろう。

肝気鬱滞の場合、脈には弦脈が力強く出る。舌帯は薄白が多い。抑鬱傾向、時には梅核気が現れる。

治療は、大衝に瀉法を行い、太溪に補法を行う。大衝瀉法で、鬱滞した肝気を動かし、太溪は腎気を補い、肝を和らげるのを助ける。

もしいらいら感が強かったり、抑鬱傾向が強かったりすれば、後頭下筋、胸郭上口を緩めることも必要である。

肝陽上亢は、基本的に肝陰不足である。しかし、肝陰を補うために肝を補法すれば、かえってのぼせ感などの病症が強くなるので、腎気を補うことにより、間接的に肝を補う方法をとる。目の充血や、耳鳴りなどがこることも多い。

治療は、曲泉に瀉法を行い肝陽を下げる。大衝に瀉法を行い、肝気が動くことを助ける。ただ、肝陰不足が強ければ大衝に補法を行うこともある。陰虚が強いのでそれを補わなければならないからである。太溪を補い、腎気を充実させることにより肝を助けるのは肝気鬱滞と同様である。

両者とも、のぼせ感をとるために百会に軽く瀉法を行う。百会の部位は足厥陰肝経が最後に行き着くところであることに注意。

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