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局所への筋刺鍼

西條一止先生は、鍼治効の機序を5つにまとめておられます(参照・臨床鍼灸治療学)。

1,組織破壊による生体防御機転の刺激

2,筋への刺鍼により、筋の過緊張を緩和し、血液循環をよくする刺鍼局所作用

3,筋刺激による交感神経を遠心路とする反射機転

4,皮膚・皮下組織刺激による副交感神経機能を主体的に高め、自然治癒力を高める機転

など。

上述のうち、2は、局所への刺鍼による筋緊張緩和についてです。

2の方法を含め坐位による低周波通電以外は、交感神経β受容体系機能を抑制し(たとえば、心拍数を減らす)、α受容体系機能を亢進し(たとえば冠動脈を広げる)、副交感神経機能を亢進させると述べておられます。

筋への刺鍼について、痛みについては言及されていませんが、筋緊張を寛解し、血流促進することから、その部位の鎮痛効果が期待できるわけですね。

でも、問題の筋にきちんと刺鍼しなければ意味がありません。

その際には、優れた触診力と解剖学的知識が必要です。

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