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治る施術者の姿勢

昨日のセミナーでも説明したんですが、同じ手技をしたとしても、どこにテンションを持ってくるのか、つまりどこを目標に治療をするのかによって、大きく治療効果は変わってきます。

これは、鍼でも、按摩やマッサージでも同じことです。

例えば合谷に鍼を刺すとします。正確に合谷を取り、刺します。でもひびきません。

なぜでしょうか。

多くは深さの間違いか、それとも、「角度の間違い」です。

ほんの何度かの角度の狂いが、鍼先がどこに行っているかを変えます。テンションが狂うんです。

その結果、ひびきを得ることができなくなります。

例えば合谷を押すとします。正確に合谷を取り、押します。でも不快な痛みはあっても気持ちのいいひびきはありません。

なぜでしょうか。

多くは強さの間違いか、それとも、「角度の間違い」です。

鍼の場合と同様に、ほんのわずかな角度の狂いが、正確に押したい部位に圧を加えられなくしてしまっているんです。

そんなとき、鍼を刺したり、圧迫をしたりする人は、他の人と同じようにしているのにどうしてひびかないんだろうと悩みます。

講師としてボクが見ている場合、かなりの確率で、その刺したり圧迫をしている人の姿勢に問題があります。わずかな施術者の姿勢の狂いが、テンションを狂わせます。

熟練した優れた施術者はそれを体で覚え込んでいます。たとえ不自然な姿勢でも、手元を狂わせテンションを乱れさせることはありません。

でも、熟練していない人は、ほんの数センチの姿勢の乱れが、テンションを乱れさせるんです。

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