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素問

黄帝

「昔在黄帝、生而神靈、弱而能言、幼而徇齊、長而敦敏、成而登天。」



黄帝内経という、世界でもっとも古い医学書、東洋医学を学ぶものにとって(読んだことなくても)知らない人はいない文献の冒頭です。


黄帝という医学を始めたという伝説上の中国の初代皇帝について書かれています。


昔皇帝という帝がいた。生まれながらにして神童で、小さなときからよくものを言い、幼いときから気がよく回り、成長しても機敏で闊達であり、寿命を全うすれば天に昇った。


順調な一生です。天才です。そのように書かれています。


でもボクはそのように思いません。


この一節の中に、黄帝という人物の並大抵でない努力とか苦労とかが隠されているような気がしてなりません。


人一倍のがんばりをしてみせたからこそ、弱くして能言、幼くして徇齊、長じて敦敏、成して天に登るといわれた人生を歩めたのではないでしょうか。


黄帝内経は、黄帝が侍医に医学について質問するという問頭形式で進められています。飽くなき探求心。冒頭の一節に、黄帝内経の全てが述べられています。

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