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背部兪穴の位置
(プロ向き)
背部兪穴を取穴するとき、私は通常とは違うところに行います。
例えば大杼だと、普通は第1胸椎の棘突起下、外方1寸5分に取ります。
でも私は、第7頸椎棘突起の下外方1寸5分に取ります。
これには理由があります。
鍼灸甲乙経にしろ鍼灸大成にしろ、大杼の場合は、「第1椎両旁1寸5分」に取るとあります。この第1椎ですが、古典では頸椎や胸椎腰椎関係なく、一番後ろの棘突起から1椎、2椎と数えます。古代には、頸椎や胸椎、腰椎の区別がなかったんです。
その際、第1椎に第1胸椎棘突起を当てはめるのは、おかしいように思います。第1椎には、上端で一番大きな棘突起を当てはめるべきです。すなわち、大杼の位置は、第7頸椎棘突起下外方1寸5分が正しいんです。
このことは、私が言い出したんではなく、代田文誌先生も述べておられます。
ただ、ここで迷いがあるんですよね。
中国の古典や現代の經絡経穴書に書かれている各背部兪穴の病証をみると、概ね各々の当てはめる藏府に適応したものが書かれているんですよね。やはり古代の中国人を第1胸椎棘突起を第1椎として数えたのか、、、。