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治療
坐骨神経痛への鍼
いろいろな手法があると思いますが、私の方法。
坐骨神経痛を訴えている方の、その痛みの部位は、殿部、大腿後側が多いと思います。人によれば、下腿の痛みやしびれを訴える方もいるでしょう。また、腰痛を伴っている場合もよくあります。
整形外科では、腰椎椎間板ヘルニアと言われたり、脊柱管狭窄症と言われたりが多いと思いますが、鍼治療の場合は、大腰筋を狙います。
私の場合は、3寸の鍼を用いて、腰部外側から内方に向かい、すなわち大腰筋を狙って刺します。おおむねヤコブ線上が多いでしょう。すると、腰部自体の痛みを誘発したり、時には、殿部や下肢にひびくこともあります。
殿部が痛い場合、局所的には、梨状筋を刺す場合が多いと思いますが、それ以外に上双子筋、下双子筋、大腿方形筋なども筋緊張が見られることがあり、その場合はそれらにも刺します。もちろん、緊張している筋の位置をしっかり確認することが肝要です。梨状筋の場合は、梨状筋下孔部から坐骨神経が出るため(実際にはいろいろ変位があります)、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋はその後方を梨状筋が通るため、緊張していると神経を圧迫して痛むわけです。
大腿後側の痛みもよく出ますが、その場合、殷門一穴で効果を出します。
院長・羽山弘一