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治療

各陰経の補法

ぼくは補法は陰経にしかしません。陽経は府に関連し、蔵を補う事で事足りると思っているからです。

では実際にどこに補法を行うかというと、ほとんどの場合原穴です。すなわち、肝-太衝、心-大陵(神門はあまり使いません。多くの場合大陵です)、脾-太白、肺ー大淵、腎-太谿です。

しかし、時にはそれに当てはまらないこともあります。

肝陽上亢の場合は、陽気を下げる必要がありますので、太衝ではなく曲泉を使います。曲泉は合穴であり、逆気を下げる作用があるからです。

肺虚腎虚の場合、大淵を補うと共に、太谿の代わりに復溜を補います。色々試してみて復溜のほうが補法の役割をよく果たすように思ったからです。

脈差診で言うと、ぼくの場合、右尺中は腎陽、左尺中は腎陰を当てはめます。右尺中が虚している場合、大陵を補います。腎陽すなわち命門の火と考え、その火が腎陽と関連することから大陵を補うわけですが、実際に試してみると、大陵が最も補法としての役割をはたすようです。

心は基本的に大陵ですが、精神的な病症が強い時はかわりに神門を使うときもあります。

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