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治療

アレルギー疾患の難しさ

例えばアトピー性皮膚炎の場合、圧倒的に肺虚が存在する場合が多いようです。しかしそれでは肺虚に対してだけ治療すると治るのか。治りません。
肺虚と共に、脾虚とか、肝虚、時には肝実なども存在するからです。そのため、肺虚を補うと共に、それに伴う様々な病症も治療してやる必要があります。
アレルギー性鼻炎などもそうです。肺虚が多いのですが、やはり、脾虚があったり、腎虚があったりと、平行して起こっている病症は様々であり、これらにも対処しなければなりません。

肺虚が根底にありながら、それだけを見ると、うまく治療ができないのです。

くわえて、アレルギーは、なにかしか体の奥底に潜む体質のようなものが存在します。そのため、寛解はすれども、完治は非常に難しいのです。

自律神経の関係から言うと、アレルギー性疾患は副交感神経が優位になっています。しかし、身体はそれを補おうとして自然のうちに交感神経も緊張させます。そのため、アレルギー疾患の人は背中が重い、肩がこるといった自覚症状も多くなります。

交感神経が亢進すると脊柱起立筋は緊張するわけですが、その緊張を寛解させると、かえって副交感神経を優位にさせ、アレルギーによる症状をひどくさせることがあります。

それを防ぐために、腹大動脈に沿う神経叢を刺激し、交感神経と副交感神経のバランスを取ったり、頚部交感神経幹や迷走神経に作用させたりと、上手くバランスを取らなければなりません。これらのバランスの取りかたは、経験によるとしか言い様がありません。

すなわち、全身を見通して、バランスを取らなければならないということです。

これは自律神経だけではなく、先に述べた東洋医学的な対処にも言えることです。

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