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按摩・マッサージ

マッサージ師よ、しっかりせよ

按摩、マッサージ、それに指圧は違うものにもかかわらず、広義のマッサージだという意味でしょうか、「あん摩マッサージ指圧師」という長ったらしい名前の資格名がないとできません。

按摩をなぜ「あん摩」と平仮名交じりで書くのか、按が常用漢字でなかったせいでしょうか、そのせいで、本来の「按摩」の意義がわからないようになってしまいました。

中には、按摩は古方按摩で、あん摩は現行のあん摩であるという奇論まで言い出す人もいる始末です。しかし、古方按摩という定義さえもなく、按摩の「按」の字が平仮名か漢字かで意味が違うという突拍子もない説には反論する気力も失わせるというものでしょう。

按という字は、押さえるという意味があります。摩という字はこする、なでるという意味があります。従って按摩の本来の意味は圧迫法と摩擦法を中心とした手法であるといえます。広辞苑などでももみ療治と書かれていますが、これは大きな間違いで、本当の意味の按摩の2大手法は圧迫と摩擦なのであり、揉捏法は2次的な手法であるといえるでしょう。

さて、按摩師の皆さんは、その按という文字の意味と摩という文字の意味を理解した上で行っているのでしょうか。残念ながら、マッサージ師とは名乗っていても按摩師と名乗っている人はごく少数派なのですが、その少数派の按摩師で、本来の按摩の字義を知った上で行っている人がどれくらいいるのでしょうか。

むろん、広義のマッサージには、按摩も指圧も入ってしまいます。それくらいマッサージという文字の意味は広いのですが、狭義のマッサージというとヨーロッパ起源の手技療法であるといえるでしょう。

このマッサージは、解剖学的な知識が大変重要な手法です。主に皮膚、皮下組織、筋膜、筋の実質を中心に手技を行うのですが、その上ではもちろん解剖学的知識がなければ行うことはできません。

今手技を行っている筋はいったい何というものなのか、どのような作用をなすものなのか、今行っている手技を行うことによってどのような作用をもたらすのか、これらのことがわかっていなければマッサージの効果と作用を最大限に生かすことはできないはずです。

さて、ところがここで質問です。

我が国のマッサージ師で、正確な解剖学的知識を人体に当てはめ、生理学的な要素をも絡めて行っている人がいったいどれくらいいるのでしょうか。

ただ単に、凝っているところを揉むとかそのような人が多いのではないでしょうか。

それはそれで意義のあることなのですが、マッサージが行い得る医学的な対象を考えると、ただそれだけではあまりにも狭小な方法ではないのでしょうか。

それでは、そこらにいる無免許のマッサージまがいをしている人たちと対して変わりません。

国家資格を持っているのなら、国家資格を持っている気構えと、医学的知識の豊富さを生かした応用と、基本を積み重ねた手法を見せてほしいものです。

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