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病気

鎖骨下動脈を狭窄する部位

鎖骨下動脈は、右は腕頭動脈から左は大動脈弓から分枝し、前斜角筋の後方をくぐり抜け、第1肋骨の前方を下に行き鎖骨下に出ます。その後小胸筋の後方をくぐり抜けて腋窩に向かい、腋窩動脈と名前を変えます。

最終的には上肢に血液を送る動脈となるわけで、上肢の冷え、しびれなどの諸症状とも大いに関係してきます。

上肢の症状といえば主要な疾患としては、小胸筋症候群といわれるもの、すなわち小胸筋の緊張、或いは胸郭を後ろに張る状態(気を付けの姿勢)が強い場合に、鎖骨下動脈や上肢に行く神経が圧迫されることによって起こるものがあります。

上肢の症状はもちろん神経の狭窄が大きくかかわるわけですが、この鎖骨下動脈へも注目すべきではないかと思います。

というのは、上肢に行く間に、前斜角筋と小胸筋という二つの筋をくぐり抜ける結果、その両者の緊張が動脈血の流れに関与する可能性があると考えられるからです。

すなわち、鎖骨下動脈の血流を潤滑にするためには、前斜角筋と小胸筋、いずれの筋緊張も寛解させなければならないということ。

前斜角筋は第1肋骨と頚椎に関係しますので、前斜角筋自体にアプローチしつつ、頚椎、第1肋骨の変位や可動性にも注意を払わなければなりません。

小胸筋は肩甲骨の烏口突起と第3〜第5肋骨を結びますので、肩甲骨、第3〜第5肋骨の変位や可動性に注意を払わなければなりません。

という事は、肩甲骨を動かす僧帽筋や菱形筋、肩甲下筋なども見る必要がありますし、上位肋骨を考えると、肺呼吸の吸気にも注意しなければならないということになります。

従ってもし、鎖骨下動脈の狭窄が疑わしいときは、上述のように上肢帯全般、呼吸の両者をよく観察して治療を加える必要があるということになります。

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