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経脈

手太陰肺経と秋

晩秋になると空気がいよいよ空気が乾燥してきます。

我が国では冬の方が乾燥するんですが、病気として乾燥の影響は秋の方がよく出ます。というのは、体が秋の乾燥の変化について行かないからです。

肺は、乾燥を嫌います。これは、2千年前の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」にも書かれています。

肺というのは適度に湿気を帯びた状態が、空気から酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出するのに適切なんです。

その肺が乾燥してしまうとどうなるか。

初期には、空咳を中心としたカゼを引きます。

でもこの段階のカゼは治療としてはあまり難しくありません。

問題は、その段階を超したり、元々肺の弱い人が乾燥に犯されると、気管支喘息やひどいカゼの症状を起こしてしまうことです。

こうなると治療は少しやっかいになります。

治療は、乾燥を防ぐために脾兪、胃兪、中かん(月+完)など胃腸に関係する経穴に治療を加えて水分の吸収を助けること、腎兪、太谿などに治療を加えて、体内の水分調節を円滑にすることです。

時に、化熱といって、乾燥が熱に変化することがありますので、そのときは、熱を少し取るような治療を加えなければなりません。

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