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東洋医学

五志

東洋医学(実は東洋医学というのはアラブ医学やインド医学も含まれています。我が国で東洋医学というと中国医学を祖としたものを指すがこれは狭義の東洋医学です。ここでは誤解を避けるために、我が国で行われている中国伝来の伝統医学を東洋医学ということにします)では、感情は脳に関連するのではなく、蔵に関連すると考えられています。

すなわち、肝には怒、心には喜、脾には思、肺には憂、腎には恐です。

この5つの感情のことを五志といいます。

そのような感情の発露は別に悪いことではありません。人間である以上、このような感情は自然にあるものです。

ところが何らかの理由で、その感情が激しくなることがあります。何気ないことでもすぐに怒りが爆発したり、特にたいしたことはないのにくよくよ悩むことが続いたり。このようになるとそれは「心の病」です。

東洋医学では、各々の蔵、つまり肝、心、脾、肺、腎の機能が異常亢進したり低下したりすると、これらの感情が異常を示すことがあると考えます。或いは各々の感情を心にためすぎ鬱積すると、各々の蔵に異常を来すと考えます。

例えば、いつも怒りをため込み鬱憤をはらすことがないと、肝が変調を来します。すると、いらいらしたり、不眠になったりします。逆に、肝の気が鬱滞すると、怒りが爆発しやすくなります。

ですから東洋医学では、蔵府(東洋医学の蔵府は、身体機能を分類したもので、実際の内臓とは異なります)を治すに当たっては、その人の持つ感情の変調も診ていく必要があります。

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