ブログ

肩こりへの鍼灸
肩こりは、げんき本舗治療院にいらっしゃる方のうちでも大変訴えが多いです。今回は、この肩こりについて、鍼灸を中心にお話しいたします。
1.鍼灸治療の主な効果メカニズム
血行促進効果
肩こりの主な原因の一つは血行不良です。同じ姿勢を続けると筋肉が緊張し血管が圧迫され、血液の流れが滞ります。鍼治療では、細い鍼をツボに刺入することで刺激を与え、血行を促進します。血流が改善されると、筋肉への酸素供給が向上し、老廃物も排出されやすくなるため、症状緩和につながります。
筋肉の緊張緩和
鍼は、コリの原因となる深層の筋肉に直接作用し、緊張をほぐします。鍼を刺すことで体が異物の侵入と捉え炎症反応が起こり、この際に体の細胞が修復を行い、血流を促進させる働きが高まります。血流が改善されることで筋肉に酸素が運ばれ、ほぐれていくと同時に、痛みを引き起こす発痛物質も流され、痛みが和らぎます。
自律神経のバランスを整える
鍼刺激は感覚神経を通して脳へ伝わり、過剰に高ぶっていた神経系の働きに変化を起こします。つまり鍼灸は、肩を緊張させ続けている脳と神経のパターンを変える治療でもあります。頭や首に鍼を刺すことで自律神経の乱れを調整する作用があり、血管が拡張し血流がスムーズになります。
内臓の働きの改善
鍼治療では、こりがある部分だけでなく、手や腕、足のツボにも鍼を刺していきます。ツボに鍼を刺すことで体の反応により内臓の働きが活性化され、全身の代謝が上がり、血流循環が改善します
2.肩こりに使う主な経穴
東洋医学的には、次の経穴を多く使います。
- 天柱 (首筋の頭の付け根)
- 所属経絡: 足の太陽膀胱経
- 解剖ターゲット・臨床的意義: 僧帽筋上部線維、頭半棘筋。後頭神経(大後頭神経)の絞扼を解放し、緊張型頭痛を伴う肩こりに有効です。
- 風池 (天柱の外側)
- 所属経絡: 足の少陽胆経
- 解剖ターゲット・臨床的意義: 胸鎖乳突筋と僧帽筋の間、頭板状筋・頭半棘筋。自律神経の調整や眼精疲労を伴う上部頸椎の詰まりに対して用います。
- 肩井 (肩の上の中央付近)
- 所属経絡: 足の少陽胆経
- 解剖ターゲット・臨床的意義: 僧帽筋上部線維、肩甲挙筋。肩こりの「中心地」であり、深部の結帯動作制限や挙上制限に関わります。
- 肩中兪(首の付け根、第1肋骨頭関節のあるところ)
- 所属経絡: 手太陽小腸経
- 解剖ターゲット・臨床的意義: ストレスなどで第1肋骨が挙上し、肩の深部に痛みがあるときに有効です。
- 膏肓 (肩甲骨の内側中央付近)
- 所属経絡: 足の太陽膀胱経
- 解剖ターゲット・臨床的意義: 菱形筋(大・小菱形筋)、深層の脊柱起立筋。肩甲骨の内側縁の張り、猫背などの姿勢不良に起因する慢性的こりに有効です。
3.東洋医学的アプローチ(証の分類)
肩こりの原因を全身の気血の巡りや臓腑の乱れとして捉える場合、主に以下の3つのタイプに大別されます。
① 肝気鬱結(かんきうつけつ)タイプ
- 特徴: ストレスや緊張によって「気」の巡りが滞る(気滞)。イライラや情緒不安定、精神的ストレスで肩こりが悪化しやすい。
- 随伴症状: 胸脇苦満(脇腹の張り)、目の疲れ、ため息が多い。
- 配穴例: 太衝(足の甲)、期門(胸の下肋骨縁)、内関(手首の手のひら側少し肘寄り)などで疎肝理気(そかんりき)を図る。
② 気血両虚(きけつりょうきょ)タイプ
- 特徴: 体のエネルギー(気)と栄養(血)が不足し、筋肉を十分に滋養できないために起こる。重だるい、鈍痛のようなこり。
- 随伴症状: 疲労倦怠感、顔色が青白い、めまい、食欲不振。
- 配穴例: 足三里(膝蓋骨の下)、三陰交(うちくるぶしの5センチほど上)、脾兪(背骨の両側、背中の真ん中よりも少し下)、気海(へその下3センチくらい)で補気養血を促す。
③ 瘀血(おけつ)タイプ
- 特徴: 血流が滞っている状態。刺すような固定性の痛みや、長年患っている頑固な慢性の肩こりに多い。
- 随伴症状: 舌質が暗紫、お腹の固定痛、皮膚の乾燥。
- 配穴例: 血海(膝蓋骨の内側の上)、膈兪(背骨の両側、肩甲骨の下の角の内側)、合谷(手の甲、親指と人差し指の間手首寄り)などで活血化瘀(かっけつかお)を進める。
肩井を刺すとき、深部に至ると肺があるので注意しなければなりません。私は、第1肋骨に当てるように刺します。第1肋骨までのこの部位は肺がなく安全ですし、また、ここに刺すと肩と背中に心地よく響きます。
経穴の詳しい位置は、げんき本舗治療院にお尋ねください。
肩こりでお困りの方は、ぜひげんき本舗治療院にご相談ください。
大阪府高槻市の鍼灸オステオパシー | げんき本舗治療院



