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病気,鍼灸,健康

不眠症に対する鍼灸

『黄帝内経(こうていだいけい・約2000年前に成立した中国医学、特に鍼の古典で、今でも読まれ研究されています』の理論に立ち返ると、睡眠は「衛気(えきといいます)」の運行と深く結びついています。昼間は陽の部(体表)を巡る衛気が、夜間になって陰の部(肝、心、脾、肺、腎といった五臓)に深く入り込むことで、人は眠りにつきます。不眠とはすなわち「陽不入陰(起きている時は陽の部を流れる衛気が陰に入れない)」状態です。

臨床では、なぜ衛気が陰に入れないのかを弁証し、アプローチします。


心腎不交(しんじんふこう)

最も臨床で遭遇しやすいパターンのひとつです。下焦(げしょう)の「腎陰」が不足することで、それを抑えられなくなった上焦の「心火」が上炎し、神(精神)を擾乱します。交感神経の過活動、寝つきの悪さ、動悸、ほてりを伴う不眠によく見られます。

治療方針: 滋陰降火(じいんこうか・陰水を補い火をおろす)、交通心腎(こうつうしんじん・心と腎の働きを助け気血の通りをよくする)。

配穴例: 手少陰心経の神門で心火を清し神を安んじ、足少陰腎経の太渓や三陰交で腎陰を補い、上下のバランスを整えます。


三焦(さんしょう)・上焦、中焦、下焦からなり、それぞれ横隔膜から上、横隔膜の下で臍の位置まで、臍の位置より下を主り、それぞれにある臓腑に作用し、動きを助けます。


肝鬱化火(かんうつかか)

精神的ストレスにより肝の持つ疎泄(そせつ・全身の気、血、水の巡りをスムーズに調整する働き)作用が失調し、鬱結した気が「火」に化けて上炎(熱が上に登る)する状態。怒りっぽく、夢を多く見る(多夢)、中途覚醒などの特徴があります。

治療方針: 清肝瀉火(せいかんしゃか・肝の熱を冷まし火熱を瀉する)、鎮静安神(ちんせいあんじん・イライラや不安、動悸、不眠などの精神症状を鎮め、こころを安定させる作用)。

配穴例: 足厥陰(けついん)肝経の太衝や行間で肝火を引き下げ、頭の付け根にある足少陽胆経の風池で頭部の熱を抜きます。


心脾両虚(しんぴりょうきょ)

過度な思慮や疲労により栄養や水を身体に取り入れる脾・胃を傷り、気血が不足して心を栄養できない状態。浅い眠り、疲労感、食欲不振を伴います。

治療方針: 補益心脾(心や脾に気血を補う)、養血安神(血を養いこころを安定化させる)。

配穴例: 足陽明胃経の足三里や足少陰腎経の三陰交で気血の生化を促し、督脈の百会などで気を引き上げます。


大阪府高槻市の鍼灸、オステオパシー | げんき本舗治療院

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