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按摩・マッサージ,治療
(プロ向け)肩こりへの按摩・マッサージ
(プロ向け)
肩こりに対する按摩やマッサージと行った手技療法にはいろいろ手法があります。おそらくは圧迫や揉捏を中心として局所に行う人が多いと思います。
げんき本舗治療院では、局所的には圧迫と摩擦しか用いません。
肩こりの局所は、僧帽筋の緊張といいますが、実際には肩甲挙筋が多いように思います。もちろん僧帽筋の凝りの方もいらっしゃいますが。
揉捏はなぜ用いないか?それは筋線維に過剰な刺激を与えすぎて、かえって筋の腫脹や痛みを起こす方が多いからです。
肩上部、肩井は、深部に第1肋骨があります。これを忘れている人が多い。第1肋骨に肩甲挙筋が押されて肩こりを起こしている人が多くいます。
そのような場合、第1肋骨を下げてやらなければなりません。
患者は仰臥位で、患側と反対側にわずかに頸を傾けます。患側方の母指で肩井に触れ、示指と中指で鎖骨を挟む位置に持ってきます。患側の上肢を挙上してもらい、健側方の手で手首を持ち、頭側にゆっくりと引っ張ります。最大限挙上させたら、患者の鼻に前腕が触れるくらいの位置で、ゆっくりと持ち上げた腕を元に戻します。その後、患側の肩を数回手掌でリズミカルに押します。そのようにすると、第1肋骨は下方に動き、肩甲挙筋の圧迫は改善します。
もちろん第1肋骨に問題がない人はこの手技を用いなくても大丈夫です。
肩甲挙筋以外に斜角筋の緊張も肩こりになるケースもよくあります。
私は仰臥位で、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋に圧迫を加えます。
欠盆に緊張がある場合、腹直筋の圧迫も効果があります。これは胸郭を挟んで斜角筋と腹部諸筋が呼吸においての対立筋となるからです。
肩上部の後側の緊張がある場合、頭板状筋、小菱形筋ですね。それぞれ筋の流れを考えながら圧迫を加えます。特に頭板状筋を忘れる人が多いので注意をします。
経穴でいうと、足臨泣が肩こりに効果があります。これは足少陽胆経が通っているからなのはすぐにわかりますね。それ以外に変わったところでいうと、瞳子髎が効果を出します。指頭で瞳子髎に対して圧迫もしくは輪状揉捏を行います。肩の筋緊張が軽くなります。