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鍼灸治療にエビデンス(根拠)がなければ効果はないのか?

鍼灸など東洋医学には、現代医学的なエビデンス(根拠)がないから、治療効果がないという論を展開する人がいる。
一見、まともな論法に思えるが、よく考えると、おかしな事だ。
鍼灸は、本来現代医学的根拠を追求していない。それは、長年の経験医学だからだ。
エビデンスを求めるのは現代医学の方のみであり、それは危険性を防ぐ目的である。あるいは治療効果のない方法を防ぐ目的でもある。
しかし鍼灸は長年の経験の蓄積というものがある。それは現代的な統計とはなっていないであろうが、それがそのまま治療効果がないとは結果には結びつかない。治療効果がないのであれば、数千年も脈々と続いているはずがないからである。人間はそこまでバカではない。

最近は、鍼灸師自体もエビデンスがないから、医師の診察をお勧めしますというのがいる。ではその鍼灸師の経験はいかがなものか。自分自身の過小な経験のみを元にして、エビデンスがないから鍼灸の効果がわからないというのは、自分自身の鍼灸をも否定していることにならないのか。

鍼灸には膨大な数の古典がある。現代の出版物もある。その中に統計的エビデンスはないにしろ、個々人の治療努力の結晶というべきエビデンスがあるではないか。統計的エビデンスがないから医師の診察をまずという鍼灸師は、自身の不明と勉強不足を恥じるべきである。

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