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難経

第4難-2

なんと2年以上ぶりの難経に関するブログです。

忘れていたわけではない。いや、ごめん。忘れていました。

で、前回、2009年9月15日の続き。

脈にも浮沈があるということを代表例を上げて解説しています。

曰く、一陰一陽、一陰二陽、一陰三陽、一陽一陰、一陽二陰、一陽三陰。

ここで気を付けなければならないのが、一陰一陽と一陽一陰の違いですね。陰と陽をはじめか後ろかに書いているのは意味があるんです。

第4難の前半に述べているものを要約すると、陽である心と肺の脈は、浮、滑、長、陰である肝と腎の脈は沈、渋、短です。

一陰一陽の脈は、沈、滑。一陽一陰の脈は、浮、渋。

第4難の前半と総合して読み解くと、もし陽である浮脈に陰の脈象が現れていると、陰が陽に乗じた(まさった)状態であり、すなわち、一陰一陽であり、もし陰である沈脈に浮の脈象が現れていると、陽が陰に乗じた状態であり、すなわち、一陽一陰ということになります。

一陰一陽の脈象は、陰が陽分に覆いかぶさっているので、肝と腎がまさっているということになります。一陽一陰の脈証は、陽が陰分に覆いかぶさっているので、心と肺がまさっているということになります。

同様に、一陰二陽なら沈、滑、長、すなわち陽が更にまさっています。一陰三陽なら浮、滑、長、時に沈。陽がほぼ完全に陰に打ち勝っているんですけれど根底には陰分がまだあるので、時々沈が出ると言っています。

一陽二陰なら、長、沈、渋、すなわち、陰が更にまさっています。一陽三陰なら、沈、渋、短、時に浮。陽がほぼ完全に陰に打ち勝っているんですけど、根底にはまだ陽分がありますので、時々浮が出ます。

これらを例として、陰分なのに陽の脈が出たり、陽分なのに陰の脈が出たりすることをよく観察することにより、臨床的に陰がまさっているのか、陽がまさっているのかを知ることができると言っているのだと思います。

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