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治療

治療は全体の流れを見なければならない

治療をする時、どうしても目の前にいる患者さんの今の病症を見てしまいます。

それはそれでいいでしょう。
しかし、それだけでは不十分です。

今ある病症も大切ですが、そこに至った原因や要素はいったい何なのかを見る必要があります。

例えば、1年前にある症状が起こったとします。半年前に転んだとします。その1年前の病症、半年前の転倒と今回の病症がどのような関連性があるか、これを見なければいけません。

このことは経済を見るのに似ています。

経済を見るとき、その場の事象しか見ない人がいます。しかしそれでは経済に対処することはできません。長期にわたってのあらゆる事情を見据えて対応しなければ、生きた経済を見つめていくことはできません。

身体の事象についても同じことが言えます。

そのばその場の病症に対応することも大事でしょうが、グローバルにその人の状態を見据えていくということが、結局は、今の病症を適切に治すことにつながるのです。

ですから、カルテは大事です。長年の病歴などの蓄積を一度よく見てみましょう。患者さんの何気ない行動や発言を思い出してみましょう。

そこに、治療の鍵が隠されているかもしれません。

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