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腰椎椎間板ヘルニアに対する鍼

腰椎椎間板ヘルニアに起因する諸症状があったとします。

原理的に言うと、鍼が効くはずはありません。

ものはヘルニアであり、神経を圧迫しているという物理的なものだからです。

ところが多くのヘルニアに対し、鍼治療は有効です。

これは、ヘルニア自体を治すのではなく、ヘルニアに伴う周囲の炎症などに対してアプローチし、痛みやしびれなどの諸症状を緩解させるものと思われます。

ですから、より効率的に効果を出すためには、やみくもに腰に鍼を打つのではなく、しっかりとした治療方針に基づいて鍼をしなければなりません。

一番いいのはMRIなどの画像があれば楽なんですが、それがない場合、患者さんの身体に聞かなければなりません。

神経痛などの症状から、どこが元の部位なのかを類推すること、その部位をよく観察することです。

多くの場合、腰椎椎間板ヘルニアのある部位の関節可動域は制限されています。本来ある動き(といっても1ミリあるかないかですが)が、なくなっています。それをまず探さなくてはなりません。

またその両側の筋は、過緊張を起こしています。

対処は、関節可動制限を解消させること。そのためには周囲の硬くなった組織をゆるめることです。

そのことにより血行改善などが図られ、炎症などの機能障害が改善します。

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