ブログ

ブログ
治療

治ったように見える脾虚

右の関上と左の寸口が虚。右関上は脾を、左寸口は心を表しますね。

このときに、大陵を補法したとします。大陵は手厥陰心包経の原兪穴ですが、手少陰心経の原穴の神門(労宮と考える人や中衝と考える人もいるかもしれませんね)よりこちらの方が心虚に対しより効果を現します。

すると、右の関上が実します。

ところがその実をよく観察すると、やけにとげとげしく感じます。

本当の実脈であればもっとまろやかに感じるんですね。

そこで、大白を補法。足太陰脾経の原兪穴ですね。

すると、右関上脈が、なめらかにしかも気持ちよい強さで打つようになりました。

最初の脈はかりそめの実脈で、本当に実した訳ではなかったんですね。

ただし、蔵としての脾を補うのであれば、五行穴だけでは不十分で、脾兪、胃兪、章門、中かん(月+完)などへの補法が必要となります。

RECOMMEND