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経穴
尺澤の位置
尺澤（しゃくたく）という経穴は、肘関節のくぼんだ方、橈側（親指側）寄りにあります。
教科書的にはその通りなんですが、実は橈側ではなく、尺側（小指側）に取るという説もあります。
というのは、最古の経穴について記述がある書、鍼灸甲乙経（しんきゅうこうおつけい）には、「動脈が手に応ずるところ」すなわち、動脈拍動部に取ると書かれてあるからです。
肘の内側でもっとも脈が強く触れるのは橈側ではなく尺側です。ですから、尺側に取るとした書も少なくありません。鍼灸資生経（しんきゅうしせいけい）などがそうです。
肘のくぼんだところの中央には曲澤（きょくたく）という経穴があるんですが、その橈側に取るのか、尺側に取るのか、2つの説があるんですね。
実際、多く取られている橈側よりも、尺側に取る別説のほうが、尺澤の効果を大きく現すことがあります。
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