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鍼
切皮のときには全神経を集中させよ
切皮というのは、皮膚を鍼で突き破ることをいいます。
身体にとって鍼は異物です。異物である金属を差し込むのですから、当然拒否反応が起こります。それが切皮痛です。
上手に刺すと、痛みはない。不快な刺痛がないんです。あったとしてもごく軽い痛みです。
ところが、どうしても刺痛のある切皮しかできない人がいる。
これはなぜでしょうか。
1つは、押し手に問題があります。
押し手は鍼を保持すると同時に、身体からの様々な情報を得る手指なのです。
ただ単に鍼を持っているだけではありません。ひびきは、押し手で感じ取ります。
この両方の役割がある押し手をおろそかにしてはなりません。
正確に押し手の形を作り、手首や肘や肩に無駄な力を入れず、神経を研ぎ澄まします。
鍼を刺すためには、押し手が一番重要なことだと忘れてはなりません。
そのようにすればきっと、痛くなく切皮を行うことができます。
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