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経穴

尺澤(しゃくたく)には困った

尺澤穴。

手太陰肺経の合穴であり、肘窩のやや橈側よりにあるとされている経穴です。

「されている」と書いたのは、鍼灸甲乙経を見ると、動脈拍動部に取ると書いているからです。

この動脈は、上腕動脈からの枝分かれした橈側反回動脈だと思われますが、それよりも、本幹である上腕動脈の拍動の方が断然強い。

すると、肘窩の橈側よりも尺側に近くなってしまいます。

古典でも、鍼灸資生経などでは、この尺側よりの方を取っているようです。

悩んでいます。

いったいどちらに取るべきなのか。

臨床的に、たとえば鎮咳などに処方すると、どちらも効くんですよね。

問題は、どちらがより効果があるかということ。経脈的にどちらが合理的な位置にあるかということ。

前者の判断では、いまだわかりません。人により違うようです。

後者の判断では、上肢の経脈がまっすぐなものと考えると橈側よりのほうがより正しいんですけど、絶対まっすぐと考えるのもどうかと思いますし。

尺澤には困っています。

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